和服コラム

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昔のちりめん

ちりめんの歴史は古く、我国で織られるようになって300年になります。
戦前までのちりめんは細番手の生糸を使用して、左右の強撚糸をそのままに一越・二越に織り上げましたが、薄くて軽く着易いものの、縮み易いという欠点がありました。
戦後、重目の方が高級という風潮が広まり、だんだん使用生糸が太くなり、また縮み易い欠点をカバーするため、逆撚りを掛けて織る織り方が一般的になり(変り一越・変り三越など)、今日では昔のようなほんとうの意味でのちりめんは殆ど見かけられません。 しかしながら、やわらかくて絹本来の持ち味を持ち、染め付きや発色性がよく、細かい乱反射効果で味わいのある色彩を生み出すことが出来るのは戦前のちりめんで、中でも特に極めて細かいシボ立ちの錦紗織や古浜ちりめんは薄くて着易く、長襦袢の素材として最適の白生地です。
当 大正友禅の長襦袢は、昔の製造技術そのままに復元して織り上げた錦紗織や古浜ちりめんなど「昔のちりめん」を主にその素材に使用しています。

昔のちりめん
1. 錦紗織
2. 古浜ちりめん
3. 大正古代ちりめん
4. 絽ちりめん
注)大正友禅の長襦袢に使用している昔のちりめんはすべて防縮加工を施しており、ほとんど縮みません。

錦紗織

錦紗織は、ちりめんの長い伝統をもつ京都府丹後で、明治42年頃開発され、大正時代から昭和の初めまで着尺界の革命といわれるほど大流行しました。その流行ぶりは昭和6年の流行歌、西条八十作「女給の歌」の歌詞の中に「わたしゃ夜咲く酒場の花よ、赤い口紅錦紗の袖に・・・・・・・・・」と歌われるほどでした。
錦紗織の特徴は、細い生糸を使い、経糸を密にして、緯糸に右撚り・左撚りの強撚糸をそのまま交互に織り込んだちりめんの一種で、糸が細かく密なので、シボ立ちが細かく、軽目でも光沢がよく、やわらかくてシワの回復力があり、発色性がよく、染め付きが良いという特徴をもっていますが、縮み易いという欠点があるため、パレスや精華織が取って代わるようになり、戦後はほとんど作られなくなりました。
しかしながら型友禅には最適の白生地素材で、大正時代の美しく豪華な型友禅は錦紗織の発展で全盛期を迎えることが出来たといわれています。

大正友禅の長襦袢に使用している錦紗織は、特殊な細番手の生糸を使用して、いまではほとんど見ることの出来なくなった、木製の「天井車」式八丁撚糸機を使用し、大正時代の錦紗織製造方法そのままに熟練工員が一反一反、丁寧に織り上げた白生地です。軽くてしわになりにくく、着心地の良い、長襦袢地には最適な、昔のちりめん錦紗織を現代に蘇らせました。

大正友禅の長襦袢はすべて防縮加工を施していますので、ほとんど縮みません。安心してご着用いただけます。

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